ひょんなことから
この町、とりわけ僕らが住んでいるこのニュータウン地区は、町の中でも人口集中地帯で、昨年の１０月時点で３２７３世帯、７０８７人が住んでいるのだけど、合わせて高齢化が進んでいて６５歳以上の高齢者が ５０％を超えているらしい。
実際に子供を抱っこして町中を散歩していても、昼間ということもあるけれど若い人にはほとんど会うことがない。
ということで、町は移住を推進しているらしい。町の中心部にある施設には空き家バンクなども設置されているし、そもそもこの施設自体が地域の活性化を目指してできたものらしいのだ。
去年の秋頃、その施設で催されているちょっとしたイベントに妻と顔を出したところ、町役場の方に声をかけられた。いくつか質問に受け答えしていると、今度町で移住推進のインタビューなどお願いするかもしれないとのこと。この町の行末がなんとなく気になっていた僕らは快く引き受けた。
とはいえ、町のやることなので、のんびりなのかな？と勝手に思っていたら、割ととんとん拍子で話が進み、町の移住推進のための動画に出演することになって撮影し公開となりました。いろいろ予算の期限なんかがあったんでしょうねきっと。
ちょっとだけとはいえ町の移住推進のことに関わったので少し興味を持って調べてみたんだけど、なんというか大丈夫なのか心配になってきました。
一応これが町の掲げた数値目標みたいなんですが、空き家バンクの登録って現状一軒ですし、ってことは当然それを利用して移住した人も…。いやはや三年かけて登録一軒はヤバイですよね。それなのに移住推進のページや動画は公開して顧客(移住に興味ある人)を集めようというのだから、順序がおかしいような。
長く中古の商売をしていた身としては本当に意味不明なんですよね。店内の商品棚は空っぽなのに宣伝広告を打ってお客様を呼び込もうとしているんだから本末転倒も甚だしいと思ってしまうんですがどうなんでしょうね？
まあ町内に物件が全くないわけではなくて、むしろ不動産屋を当たればいくつかあったり、空き家自体は結構存在するので、興味を引けば移住はしてくれるかもしれませんが、空き家バンクを利用してというのは全くですよね。
とりあえず空き家バンクの利用者を増やすことにもっと注力して、興味を持った人ががっかりしない環境になることを切に願うばかりです。
