音楽の歌詞について

以前、甲本ヒロトがTVで『「今の音楽」に思うこと』というテーマで少し話をした時に、アナログ世代とデジタル世代で違うこととしてひとつ思うのは“歌詞を聞きすぎ”ていることだという話をした。

 

僕自身も仕事をしていた頃、若い世代の人たちと音楽の話をしている中でそう感じた事があった。あるアーティストのファンであるその子たちは、歌詞についてあーでもないこーでもないと議論したりしていた。その時は、なんでこの子達そんなに歌詞について話しているのだろう?と思い、歌詞なんて音楽に付いているおまけみたいなもので、音として気持ちいいか楽しむものだから、歌詞の内容について考えるなんて滑稽じゃない?というように話した記憶がある。

 

ところが、この時のヒロトとその場にいたタレント達の話を聞くと、これはその子達が特別だったのではなく、世代的な傾向なのだという。最近のデジタル世代は気になればすぐに歌詞にアクセスできるため、歌詞の意味などについて深く考えたり、文字を追いすぎているというのだ。

 

なるほどなと思った。ともすると作り手側はそれを意識して作る。その子達が好きなそのアーティストは、それを逆手にとって歌詞に色々な意味を忍ばせ、ファン達に考察させることによって面白みを持たせていたのかもしれない。

 

音楽が以前よりも文学的になっているのかもしれない。でも、アナログ世代の環境で育った僕は相変わらず歌詞は音として気持ちいいかどうかが最重要で、歌詞について深く考えようなどとは全く思わない(思えない)のである。

 

参考YouTubehttps://youtu.be/l8Xfj5WSGik