信号無視

自宅から歩いて2、3分もするとバスどおりに当たる。そこから少しまた歩くとこのニュータウンの中心部に出る。そこには中くらいのスーパーや、町のコミュニティセンターなどがあって、ちょっとした広場もある。息子の中の理解では、その広場こそが『バスどおり』なのだ。

 


最近の散歩はほとんど『バスどおり』になってしまった。散歩に行く?と言えば「バスどおり!」と答える息子。そこにあるベンチに2人で腰掛けてしばらくそこを通る車を眺めて車名を言うのが散歩の始まりだ。(そこまではなぜか歩きたがらず抱っこで行くことが多い)

 


それに少し飽きてくると息子は広場で走り回ったり、植物をいじったり、自販機をいじったりと、その周辺にあるもので疲れるまで遊ぶのだ。

 


そこはニュータウンの中心部だけあって、町の人たちがよく通るし、時々息子にも通りがかりの人が声をかけたり、挨拶を交わしたりする。そしてそのまま目の前にある信号を無視したりする。

 


むー。

 


その道はそこまで車が多いというわけでもないのだが、バスどおりなだけあってそこそこは通る。信号は押しボタン式だから赤になった直後でなければ押せばすぐに変わってくれる。なのに押さない人がとても多い。ものすごいヨタヨタ歩きの老人ですら何故かボタンを押して渡ろうとしない。何故だ…。

 

僕の感覚では押しボタンを押してきちんと横断歩道を渡る人は3割以下だと思う。

 

この町では交通死亡事故が長年継続されているらしく、記録が伸びてキリの良い数字になるたびに『交通死亡事故ゼロ○○日達成!』というような広告がされたり、町のちょっとした自慢のような雰囲気でそれが使われたりもするのだけど、僕からしてみればそんなものただの偶然では??と思ってしまう。交通事故を減らすための取り組みといえば、時折麓で警察のぼり旗を持っているには見かけたりするけど、町として何か取り組んでいるのだろうか?

 

みんなが無視する押しボタン信号に町の職員を年に1週間くらい立たせて、人が来るたびに押しボタンを押して声をかけるとかすればいいのにと思う。それくらいやってれば、ああ町として交通安全に取り組んでいるんだなあ、成果が上がっててすごいなあと感心するだろう。

 

少なくとも2歳児に声をかけた直後に2歳児の目の前で押しボタンを押さずに赤信号を堂々と渡る意識の低さはどうにかしてほしいものだと思う。